■霧島便り89
【低体温について2】
陰性・低体温のひとはエネルギー効率を高め、温かい血液を循環させなければなりません。
必要な栄養素は、亜鉛・鉄・セレンなどのミネラルと、ビタミンB1・B2などのビタミン類です。
活動エネルギーの生産能力が低く、血液が温まらない状態は冷えの症状となります。改善するためには、たんに、脚湯や腰湯などで一時的に血液循環を陽性に転じても十分ではありません。エネルギーの発熱能力を高めて、正常に温められた血液を「循環」させることが必要です。
まず、貧血には鉄分不足だけでなく、ミネラル類、ビタミン類不足にも注意が必要です。
陰性体質の代表格である貧血は、血液中の赤血球や血色素が少ない状態です。原因として、鉄分欠乏を問題にされますが、それだけではありません。
赤血球が作られるためには、鉄分以外に、コバルト、セレン、亜鉛、銅などのミネラル類やビタミンB12、ビタミンB6、ビタミンA、葉酸などのビタミン類が必要です。
これらのどの栄養素が欠乏しても、赤血球や血色素が減少し、貧血が起こりやすくなります。
特に女性は、生理中に血液を失うために、貧血になりやすくなります。
さらに、無理なダイエットによる偏食なども貧血の要因になっています。
貧血症状で悩む約半数のひとは亜鉛欠乏症貧血です。
亜鉛が不足すると赤血球はこわれやすくなります。
赤血球膜は、主にタンパク質でできているので、亜鉛が不足すると、タンパク質合成が上手に機能しません。その結果、赤血球膜はもろく貧弱になります。赤血球は狭い毛細血管を通りぬける際、血管の内側とこすりあいながら移動します。この通過時、赤血球は変形し、亜鉛不足の赤血球膜は、貧弱で柔軟性が少ないので、破裂しやすくなります。
正常な赤血球は約120日の寿命があります。しかし、栄養不足の赤血球は寿命が短いため、赤血球が不足し貧血となります。
亜鉛の補給は、女性ホルモンの分泌を促進し、ホルモンバランスを保ちます。そして月経周期を正常に調整する働きもあります。銅、セレンの補給は胎盤を丈夫にしますので、出産時には大変プラスです。
それから、甘いモノの過剰摂取には要注意です。
甘味の強いスイーツ、デザート類も、身体を陰性に傾け陰陽バランスを崩します。
ほどほどにお召し上がりください!
また、サラダなどの生野菜類も食べるタイミングも考えてくださいね。
木津龍馬
