■霧島便り88
【低体温について】
日本人の体温は、30年前と比べて1℃も低くなっているといわれています。
体温は生命の状態がそのまま表れます。
健康な人の体質は陽性。基礎体温は36.6℃、身体細胞の新陳代謝が活発で、免疫力も高く、ほとんど病気をしない状態を保つことができます。
35.5℃は低体温とされていて、自律神経の失調で排泄機能が低下し、比較的アレルギー体質なひとが多いようです。これは新陳代謝が不活発な証拠です。
低体温は、身体が陰性体質で、遺伝子の過剰反応、誤作動が多く、癌体質に傾くといわれています。一説によると、癌細胞は35度を好むとされています。
36.6℃の体温が1℃下がると、免疫力は約35%も低下します。
風邪など色々な病気にかかりやすく、治り難くなります。
基礎代謝にいたっては、約15%も低下します。これは、1日のエネルギー代謝が、約200~500kcal低下する計算になります。
体内酵素の働きも約50%低下し、エネルギー生産力も下がります。
生活習慣、食生活の乱れ、運動不足、や無理なダイエットなどは低体温、生理不順などを引き起こします。
便利な加工精製食品は、見ためはきれいですが、多くのビタミンやミネラルの質が変わってしまっています。しかし、現代人は、その手軽さゆえに、どうしても簡単な加工食品の摂り過ぎ傾向にあります。
その結果、今の日本人は、タンパク質、脂肪、糖質の摂取は過剰といわれるほど充分に取っていますが、逆に、ミネラル類、ビタミン類の摂取バランスは崩れ、不足傾向にあるといわれています。このように、食生活の乱れが原因で、陰陽バランスが崩れ、低体温、生理不順、貧血などを引き起こしているようです。
低体温のひとは、自律神経の失調、生理不順などを招き、若い方が低体温のまま更年期に入ると更年期の症状がさらに重くなります。
また新陳代謝がさがるため、肌の細胞の入れ替わりが遅くなり、古く汚れたコラーゲンを長く留めることになります。その結果、肌はむくみ、垂れ下がり、くすみやすくなります。
免疫力も低下し、風邪などの感染症にかかりやすくなりますが、本当に恐いのは、薬物代謝酵素の働きも低下し、薬が効き難くなったり、薬の副作用が生じやすくなることです。
【低体温について2】に続く。
木津龍馬
写真はわが家の雪柳。
本日ひな祭りに開花しました。
