■霧島便り52
【霧島便り番外編・すごいオジサン】
名古屋駅近くのビルですごいオヤジに遭遇した。
駐車場の係員さんである。
「はいっ!ご通行の皆さま!しばしお待ちください!お待ちください!おおぉぉ待ちください!おおぉぉぉ待ちください!!」
笛をピッピッピッ~。
深々と礼。
「はいっ!車出ぇまーす!車出ぇまーす!出まーす!出まーすっ!出ぇぇぇぇまぁぁぁーーすっっ!」
「ありがとうございました!ありがとぅござぃました。あああぁりぃがぁとぉごぉぉぉぉざぃました。」
車に深々と礼。
笛をピッピッピッ~!
「はいっ!お待たせ致しました!ご協力ありがとぅござぃます!ございます!あ~りがとぅごぉぉざぃます!」
通行人に深々と礼。
「はい!車ぁぁ出ぇぇぇまぁぁぁぁぁぁぁーす!」
すたすたすたー。
腕をぶんぶんぶんっ!
腕をくるくるくる~!
笛をピッピッピッ~!
「あーーーーっ!あぶない!あぶないっ!あぶなぁぁぁぁーーーい!待って!そこ止まって!待って!待って!待って!待ぁてぇぇぇぇぇぇぇ!!車出ぇまーす!はいっ!そこで!そこで!そこで!そこでぇぇぇぇぇストぉぉぉぉぉーーーーープ!!!」
無視して通り抜けようとしたヤ○ザみたいなオッサンがその勢いにひるんだ。
「ありがとぅありがとぅありがとぅごぉーーーーざいます!!」
ヤ○ザみたいなオッサン苦笑い。というか、笑った。怖い顔がにこにこになった。
声がスゴいでかい。
しかもかん高い。 かなり高い。嘘みたいに高い。
ソプラノ。声がよく通る。
身体は小さいが、顔が鬼瓦権蔵っぽい。
日焼けした顔。
深く刻まれたシワ。
身のこなしが、かろやか、かろやか。
憎めない。カッコイイ。
「はぁぁぁぁいっっ!!ありがとぅごぉぉぉ~~ざぁぁぁぃます~!」
またまたヤ○ザみたいなオッサン苦笑い。いや。にこにこ。
通行人も笑う。
にこにこ笑う。
わざとやってんのか?
いやちがう。
こりゃ、ジ、だ。
こりゃマジだ。
駐車場のオジサン、まわりの反応我関せず。着実に仕事をこなす。黙々とこなす。すたすたすたーとこなす。
「はい!!はい!!はい!!ありがとぅありがとぅごぉぉぉーーーざいますっ!」
深々と礼。
腕をぶんぶんぶんっ。
腕をくるくるくる~。
笛をピッピッピッ~!
「はい!車ぁぁ出まぁぁぁぁぁーす!」
「ご協力感謝いたしまぁぁぁぁぁーす!」
「はいっ!ありがとぅありがとぅありがとぅごぉぉざぃまぁぁぁす!!」
すたすたすたー。
帽子ツバを持ってスチャっ!パキっ!りんッ!
ぶんぶんぶんっ!
すごい。
感動した。
立ち姿、手旗信号、声、状況判断、礼儀、すべてがすばらしい!
ずっとやってるんだろう。
1日中やってるんだろう。
すげぇ。
さすが。
これぞプロフェッショナル。
感動した。泣けた。震えた。
あまりの感動に、何十分もみとれてしまった。
新幹線に乗り遅れた(-_-;)
感謝。木津龍馬 (^o^)v
一所懸命。
手を抜かず。
一所懸命。
