■霧島便り34
【南瓜のちから】
今回は「椎茸」に続いてカボチャ。
「冬至にカボチャを食べると風邪知らず。」といわれます。
カロチン、ビタミンB1・B2・C・E、ミネラルなど栄養を豊富に含むカボチャは、抵抗力の弱まっている季節に食べることで体を強くします。
子供の成長にも、生活習慣病の予防・改善にも欠かせない栄養をたっぷり含みますので、積極的に摂りたい野菜のひとつです。
中医学で云うカボチャの性質は、甘・温、脾・胃経。比較的、中庸に近い性質です。
風邪予防や滋養強壮で知られ、「解毒・胃腸の保護」にも効果が期待できます。
カボチャに含まれるペクチンは、体内にたまった毒素、有害物質を排出します。またペクチンは、胃腸の粘膜を保護します。
微量元素のコバルトもカボチャには含まれます。新陳代謝を促し、造血を促進します。
インスリンの分泌する細胞に不可欠なコバルトは、糖尿病の予防にも効果が期待できます。
また、豊富に含まれるカロチンが、体内でビタミンAに変わり、乾燥から肌を守り、肌や粘膜を丈夫にします。そして、感染症などを防ぎ免疫力を高め、抵抗力を向上させます。
特に、注目すべき点はビタミンEの含有量が、野菜の中でも突出しているところです。血行を促進させ、活性酸素を抑制し、皮膚を強化し老化を防ぎます。
カルシウム、ナトリウム、カリウム等のミネラルを豊富に含み、血圧の高い方や骨粗鬆症が気になる中高年の方にもおススメです。
カロチンは、癌細胞の成長を抑制し、ガンの抑制にも期待ができます。
カボチャの種に含まれる脂質は、泌尿器系の疾病や前立腺肥大の治療・予防に大きく役立ちます。
種は、エネルギー量が多いので、かぼちゃで作ったケーキ、菓子類は食べ過ぎないことが肝要です。
天ぷらにして揚げたり、煮物の時も炒めてから煮ると、エネルギー量過多になりません。
写真は、こう見えてもカボチャです。
宮崎高原産の珍しいカボチャです。
※高原は霧島高千穂の真裏に位置し、新燃岳噴火で被害にもあった地域です。神武天皇の故郷とも云われています。
木津龍馬