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霧島便り

■霧島便り30

【霧島便り番外・国際時事・ネット時代に思うこと】


エストニアは1991年に独立して以降、IT立国を掲げ、世界で初めてネットを利用した国政選挙を行った国で有名です。

6年ほど前に、このエストニアに対するサイバー攻撃が行われました。
進化したサイバー攻撃は過去に例をみないほど大規模なものでした。

この攻撃はコンピュータが政府や銀行などのサイトに対して、分散サービス妨害、アクセスを殺到させてサーバを停止させようとするものであったようです。

個人や犯罪組織の能力をはるかに超えた大規模な攻撃は、国や大通信企業の協力なしにはセキュリティは不可能だということです。

エストニアを襲った「サイバー攻撃」は「テロ」と呼ぶより「戦争」と呼んだほうがふさわしいと言う専門家もいるくらいです。

一番の問題は、世界のどの国も、この21世紀型の新しい攻撃(戦争)にはまだ慣れていないということです。
(映画「ターミネーター」や、大人気のアニメ、「ヱヴァンゲリヲン」でも、敵がコンピューターウィルスにより、本部を攻撃する場面が使われていました。)


どれだけ入念に、エストニアのケースを研究しても、不慣れな攻撃を仕掛けられてしまえば対応は遅れてしまいます。かといって、通信や政府関係のあらゆるコンピュータをインターネットから切り離すことは、インターネットが生活を支え、ライフラインとなっている今の時代では不可能です。

インターネットが、善意、悪意の有無問わず、世界のすべての人に開かれている現状は、今後も変わることはないでしょう。(人類が存続できていればですが・・・)


それは、「誰にでもオープンである」という理由こそが、インターネットの発展を支えてきたからです。

もしも、エストニアに仕掛けられた攻撃が日本にも仕掛けられたらどうなるのでしょうか。

今、ほとんどの企業が、コンピューターを使った決済を銀行とも行っています。
昔ながらに番頭さんや経理の方が、通帳やカードを持ってわざわざ銀行に並ぶ姿も少なくなっています。


全日空の予約発券システムで大規模なシステム障害が発生したり、みずほ銀行のATMが使えなくなるなど、大きな影響が出たことは記憶に新しいでしょう。


スマホの加速的な普及により、不法アプリをダウンロードして、企業の個人情報リストが大量流出したり、「なりすまし」による、IPアドレスのみを根拠にした逮捕で冤罪事件も起こっています。

有名経済学者のアカウントが盗まれた事件もありました。

ハッカー集団は天才的です。政府も警察も無力に等しいのです。


簡単に情報が手に入る時代である便利さとひきかえに、情報そのものの価値までもが、軽んじられる傾向にあります。


このような時代だからこそ、必要性が希薄になりつつある超アナログな仕事や「生の体験」が、セキュリティ及びリスク管理になるでしょうし、自らに本当の学びをもたらしてくれると考えます。


自らが時間をつくり
自らの足で


会いに行く

聞きに行く

参加する

当事者になる

体験する


当たり前のことですが、これがコミュニケーションの原則だと思います。

人にも、自然にも。



木津龍馬 拝


追伸

余談ですが、木津はコンピューターにうとい上に、Twitterもfacebookもやっておりません。
もしも、ネット上にその類いがのっていても、おいらじゃないすよ~。
あしからず。



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