■霧島便り163
【ミントのちから】
紀元前1000年前後のエジプトのお墓からも発見されているミント。
ミントはギリシャ神話にも登場した歴史のあるハーブです。
冥界の王ハーデスは地上世界を訪れたとき、ニンフ(妖精)の「ミンテ」に恋をしました。
それを知った妻のペルセフォネは激怒し嫉妬のあまり、ミンテを夫から引き離すために投げつけ踏みつけてしまったのです。
神はミンテを哀れに思い、彼女を甘い香りのする植物の姿に変えました。
こうして生まれたのがハーブのミントだといわれています。
花言葉は
「あたたかい心・美徳」
ミントは陰性。
胃痛、腹痛、胸焼け、胃けいれん時の緩和に期待できます。
その他、様々な鎮静効果にも対応するといわれ、精神的な緊張をやわらげイライラをしずめ、心身をリラックスさせてくれます。
また、偏頭痛、無気力や抑うつを改善する精神安定化作用もあり、神経症などに利用されてきました。
麻痺作用と抗菌作用もあるので、虫歯や歯痛などの痛みをやわらげる効果も期待できます。
乗り物酔いや吐き気の予防、不眠の解消、などの手助けにもなります。
※母乳の抑制作用があるため、出産後のひとは要注意。(母乳の出が悪くなる可能性があります。)
※ミントは万能薬ともいえる優れたハーブですが、摂りすぎには要注意です。胃粘膜が荒れ、逆に胃痛などを引き起こす可能性があります。
発汗、利尿、中枢神経系の機能活性、などの効果も期待できる優れものです。
ミントの生命力はかなり強く、一度根付くと次々に繁殖します。
他の植物とは距離をおき、柵別けをおすすめします。
木津龍馬
