■霧島便り101
【霧島の湧き水】
霧島周辺は日本の中でも特に雨が多い地域です。
霧島連山に降った雨水は谷川となって流れます。
そして地面にしみこみ地下水となります。
さらにその地下水が谷間や崖などから湧き出していきます。それが湧き水です。
火山の周辺に湧き水が多い理由は、火山灰や軽石が堆積してできた地層にある隙間が、大量の水を吸い込みやすいためです。
しみこんだ雨水は、水の通過し難い地層の上にたまって地下水となります。そこから山の傾斜等により、低い位置に向かってゆるやかに水が移動します。
山の高い部分から、続々としみこむ雨水によって圧力がかかり、山の周辺の低い部分のさけ目などから水が湧き出します。
それらの水は、シラス大地で濾過され、シリカをはじめ、たくさんのミネラルを含みます。分子構造も小さくなっています。
こうして考えると、山が汚れてしまえば、川や海が汚れてしまうことは当然です。
自然はすべて繋がっています。
完全なる循環です。
完璧な陰陽バランスです。
このバランスを崩しているのは我々人間です。
私たちは自然に与えていただいている恩恵を、決して忘れてはならないと思います。
木津龍馬


